庭と植物のコト
久留米で造園したい人必見!【造園でよくある失敗7選】
久留米で造園したい人必見!【造園でよくある失敗7選】
1.【茶花の里】が教える庭づくり
こんにちは。園芸家 高良秀子です。福岡-久留米市の茶花の里で、造園のご相談や、茶花の育て方などのアドバイスをしています。常時1000種類を超す雑木や茶花、宿根草など育てています。
さあ、庭づくりをしよう!と考えている方。自己流で庭づくりしているけど上手くいかない。頑張っているのだけど、どうしたらいいかわからないなど、お庭づくりは、なかなか思い通りにならないことが沢山あります。
この記事では、造園でよくある失敗パターンから学び、ステキなマイガーデンを
手に入れるコツをお伝えいたします。
それでは、まいりましょう。
【造園でよくある失敗7選】
2 まとめ 【庭づくりで失敗しない造園のコツは?】
1.1手持ちの植物を、とりあえず植えてみた
造園でよくある失敗のNO.1ではないでしょうか。素人ガーデニング好きから植木屋になった私も、一番初めに迷い込んだ道です。
気に入った植物を次々と増やして、とりあえず見つけた隙間に植えていった結果、とりとめのない庭になってしまった。
植える場所を考えずに、欲しいとおもった植物を手あたり次第に手に入れてしまうと、欲しい!手に入れた!という気持ちは満たされますが、その後、まとまりのない残念な結果が待っています。
一番肝心なことは、適材適所。
植栽場所の環境に合った植物の中から、植える植物を選ぶこと。そのためには、まず植物を知ることがとても重要です。
まずは、手持ちの植物をよく知ることから始めましょう。
緑が広がる芝生の庭にあこがれて、まず芝を植えてみたが、「芝がうまく育たない」とか「こんなはずじゃなかった」との相談をよく受けます。
どうしたら、よいのでしょうか。
芝をよく知ることから始めましょう。
芝は、まあまあ手のかかる植物です。芝はジュータンではなく「生きている植物である」ということを再確認しましょう。簡単に以下の手入れが必要です。(九州福岡が基準に説明します。ここでいう芝は、高麗芝や姫高麗芝です。冬も緑の芝は、別の種類の西洋芝で、梅雨の蒸し暑さに弱く、酷暑の水やりと病害虫管理は、さらに上級編です)
1 芝刈り 成長期の4月から10月まで月1~3回。 こまめに芝刈りすることが美しく保つ秘訣ですが、刈りすぎると部分ハゲになります。
2 草抜き 4月から9月は月1回。10月から3月の半年で2~3回。 雑草が種を付けて繁茂する前に徹底的に除去。
3 目土入れ 芝刈り後に、サラサラの土を追加する作業。状況に応じて。
4 エアレーション 専用の器具を使い、根を切って通気性や水はけをよくする作業
5 施肥 年2回から8回くらい。状況に応じて。
張芝直後と、定着してからも手入れは多少変わってきます。芝生がご機嫌よく成長してくれて年間を通した管理にこちらが慣れてくれば大丈夫です。
憧れの芝生を手に入れるために、やってみる価値はありますが、美しく保つためにはそれなりの労力が必要です。
庭木になる植物の種類はたくさんあります。季節のお花や木の実の収穫を楽しめる木、新緑や紅葉を楽しめる落葉樹、冬にも緑の葉が茂る常緑樹、成木(大人の木)になると30mほどに高くなる木や数十年たっても大人の背丈ほどにしかならない木など、庭木に適した樹木だけでも、数千種類にも及びます。
その中で、自分の好みに合って、庭やテラスなどでご機嫌よく成長してくれる木を選びましょう。
植えたい木を、育てる環境に合わせることは至難の業です。日当たりの良い場所には、日当たりを好む木、日陰の場所には、日陰を好む木を選びましょう。
環境に合った植物からお好みに合った樹木を選ぶことが、後の管理がしやすくキレイを保てる庭を造る最大のコツです。庭木の選定は、とても知識と経験の必要な作業です。
1.4庭づくりで、植える場所による失敗
庭木を植える場所には適した条件があります。大きくわけて3つ 1,日当たり 2水はけ 3風通し。造園は、成長を考慮し植える場所の条件を整えます。条件を整えるには人口的に作れる場合と、出来ない場合があります。
1日を通した日当たり(日陰)条件
1 建物の東側で、朝日だけ又は午前中のみ日が当たり、午後からは日陰になるような場所
2 朝から夕方の日が落ちるまで、一日中日が当たる場所
3 建物の東側など、朝日から昼ごろまでは日が当たり、午後からは日陰になる場所
4 建物と塀の間など、一日中日の当たらない場所
5 建物の北側で、夕方の西日のみ当たる場所
こんな具合に、お庭の樹木を植えたい場所の日当たり条件を5分割して、日当たりを好む樹木か、半日日陰を好む樹木か、もともと日陰に自生していて、日陰を好む樹木かにより、植え場所の条件に合った木を選びます。
「一日中日陰になる場所では、植物は育たないのでは?」と思うかもしれませんが大丈夫です。もともと日陰を好む植物のみを組み合わせれば、しっとりと落ち着いた緑を楽しめる空間を作ることも可能です。
すっきりと空間をいかしたオシャレな庭にするつもりが、空いたスペースに雑草が勝手に繁茂してしまい、手に負えないという相談をよく受けます。
雑草はどこからやってくるのでしょう?雑草は、風に乗って種が飛んでくる、鳥がフンで運んでくる、もともと、庭に宿根として残っている場合などです。
雑草対策は、土が露出していて、何も植えていない部分をつくらないことです。ウッドチップやピートモスなどで、露出した土部分を覆うのもよいです。部分的に石張りテラスにするとか、防草シートで土の部分を覆い、砂利を敷き詰めるなど雑草の入り込める余地をなるべく少なくします。
繁茂させない対処方法コツは―ほとんどの雑草は根と種の両方で繁殖するので、種を飛ばす前に刈る。草抜きは、根抜きまで徹底的に取り除くことです。
土壌改良は、植える植物の健やかな成長には、必須条件です。
お庭の地面の高さが道路より高くなっていて、とても水はけがよい場合(石垣で囲まれている)や、もともとの地盤が低く地下水が沸いているなど、お庭の水はけ(多湿)条件は様々です。又、造成地の分譲住宅で、植物が育ちにくい痩せた土壌条件の場合など、造園する前の段階で、土壌診断をすることはとても重要です。土壌診断は、掘ってみなければ分からない場合がほとんどですが、経験豊富な造園業者さんなら、近隣の環境や現場の下見である程度の判断ができるでしょう。造園してしまってからでは、改良できないこともありますので、乾燥しすぎて枯らしたことがあるとか、雨上がりの数日間、ジメジメしているなど不安があれば、施工前に造園屋さんに相談しましょう。
造園は、新しく造ったところから、庭育てがスタートします。手入れを楽にしたいなら、手入れが楽な造園設計に尽きます。私たちは、造園したお庭を管理させていただくことがほとんどですから、造った後の手入れ、同線を必ず造園設計に盛り込みます。植えた樹木が一年でどの程度成長するか。剪定した枝を、どこを通して外に運び出すかなど、詳細まで考えて設計します。生垣を作るときは、刈り込んだ落ち葉が隣の溝に落ちてしまわないようにとか、
お花がいっぱい咲く花壇なら、花の手入れの足場とか。レモンの木が大きくなったら梯子を立てる場所とか。樹木が育つスペースや、手入れのことも考慮して庭づくりを進めましょう。
まとめ【庭づくりで失敗しない造園のコツは?】
造園でよくある失敗から、失敗しない造園のコツをお伝えしました。
じっくり考えて、計画を立てましょう!
お庭をどの様に使いたいのか、具体的に考えることが庭づくりで失敗しないコツです。参考にできる友人の庭や、旅行先の気に入ったテラスなど、とても参考になります。
庭に必ず必要なカーポートや、リビングから直接庭へでられるウッドデッキなど。必要なものをたくさん書き出してみましょう。次に、実現可能なことを整理して、造園設計に盛り込みます。天気の良い日には、デッキに椅子やテーブルを出してブランチや読書、プライベートガーデンならではの楽しみですね。子供とサッカーの練習や、自転車置き場も必要ですか。週末ガーデナーDIYで作るのもよし、プロに相談するのにも、やはりイメージをしっかり伝えるよい資料になります。
この記事が、あなたの夢の庭造りのお役に立てれば、嬉しいです。